美容室の独立開業に必要な準備や資金など押さえておくべき基本のキ
美容室を独立開業させたいと考えた場合、どんな準備が必要となってくるのか、どのくらいの資金が必要となってくるのか、そして美容室の独立開業を成功させるためにはどんなポイントをいしきすればいいのか、今回はこうした点について解説していきます。
美容室を独立開業させるために必要な準備とは
美容室を独立開業させるためにはまず、どんな美容室にしたいのか、そのイメージとコンセプトを決めていくことが大切です。これがハッキリしていないと物件選びもうまくいきません。
ターゲットとなる客層やメインのメニューなど、具体的なイメージづくりをしていきましょう。
イメージやコンセプトが固まったら、資金計画を立て、美容室をどこで開業するか、その候補地探しもしていきます。候補地探しの際は自分が開業する美容室のイメージやコンセプトが、物件のある地域に合いそうかどうかを調べることが大切です。自分の目と足で調べるのもいいですが、商圏分析などプロの力を借りるのもいいでしょう。
候補地が決まったらいよいよ物件探しです。利便性が高く入りやすい雰囲気の立地にある物件を選びましょう。
物件が決まったら内装工事や各種設備・備品などの調達などを進め、チラシやホームページなどの用意もしていきましょう。
あと、準備で忘れてはならないのが各種届け出です。開業届は開業後の提出でOKですが、保健所に美容室の構造設備などで許可をもらうための相談は工事着工前からしておくべきですし、消防署に届け出が必要なのかどうかの確認も内装工事前にやっておく必要があります。
美容室の独立開業に必要な資金の目安とは
美容室の独立開業をする際の必要資金は、意外と多いです。
ひとりで経営するようなごく小規模の美容室であっても、物件の保証料や仲介手数料、内装工事費、設備費、備品や消耗品費などだけで300万~500万円はかかってきます。
そこにさらに、最低でも3ヵ月分、できれば6ヵ月分の運転資金が必要です。運転資金は社員やバイトなどの従業員を雇う場合は想定売上の80%程度かかります。オーナーだけでの経営の場合はそれより安くつきますが、それでも想定売上の半分近い運転資金は必要です
こうした金額をトータルすると、どれだけ小さな美容室であっても少なくとも500万円は開業するにあたって必要となってくる、ということがわかります。
もちろんトータル500万円というのはあくまで最低限かかるというレベルであり、美容室の規模や内装のこだわり、従業員数などによっては1,000万円どころか2,000万円を超えてくるケースも珍しくありません。
美容室の独立開業を成功させるための3つのポイントと
美容室の独立開業を成功させるためには、以下の3つのポイントを守るよう心がけましょう。
- 1.内装や設備にお金をかけすぎるようなことは避け、開業資金を抑えて資金に余裕を持たせておくこと
- 2.チラシ配布やホームページ、SNSなどでの情報発信を積極的にして美容室を広く認知してもらうための努力をすること
- 3.メニューは多彩すぎるよりもある程度しぼりこんだほうがお客側としてもその美容師のコンセプトや強みがわかりやすい。特に、強みとしている部分があればそれをメインメニューとしてよりわかりやすく目立つようにすること
どれだけ腕がよくても、経営が軌道に乗るまでに資金がショートしてしまってはどうしようもありませんし、宣伝ゼロで美容室の存在が認知されなければせっかくの腕前も見せることはできません。
また、多種多様なメニューは「この美容室では何でもできます」というアピールができて幅広い層に受け入れられると考えてしまいがちですが、それはそれで逆に器用貧乏というか強みが見当たらない印象があり、この美容室ならではの特徴、というアピールができなくなるので逆効果になるリスクが高いのです。
美容室の開業にあたってはまず「どんな美容室にしたいのか」から考えよう
美容室を開業するためには資金準備はもちろんのこと、物件探しをはじめさまざまな準備が必要となりますが、まずは自分がどんな美容室を開業したいのか、この点をハッキリさせないとイメージやコンセプトがぼやけたままとなり、うまくいかなくなるリスクが高まります。
まずはイメージやコンセプトを自分の中で決めて、そこから必要な準備を進めていきましょう。