大丈夫?外壁塗装の飛び込み営業。悪徳業者を見分けるコツ

住宅を狙う外壁塗装の悪徳業者にひっかからないために見分けるコツを覚えておきましょう。

外壁塗装の飛び込み営業には注意

突然、自宅を訪問して外壁塗装をすすめる業者がいます。外壁塗装に関する訪問営業には多くのトラブルが潜んでいます。これは国が注意喚起をするほどであり、年々増加している傾向にあります。

消費者庁には2020年で8千件、2021年では9500件を超え、2022年では1万件ほどの相談件数がありました。飛び込み営業により消費者庁より名指しで注意喚起されている業者もあるほどです。

飛び込み営業による外壁塗装の被害

実際に外壁の飛び込み営業で起こり得る被害を紹介します。

強引な勧誘

悪質な営業でよくみられるのが強引な勧誘です。勢いがよく、不安を煽るようなトーク、安くなる限定アピールなど、さまざまな手法を駆使して強引に受注をとろうとするのです。

手抜き工事

悪徳業者や経験不足の業者に依頼してしまった際によくみられる被害として手抜き工事があります。手抜き工事にもさまざまな種類があり、単純に全体的に工事の質が低いパターンや、表向きにはしっかり工事したように見せかけて、目につきにくい場所の手を抜いているパターンが挙げられます。

高額請求

外壁塗装の相場は、およそ100万円程度です。これを基準として、使う塗料の種類や塗装面積、家の高さや立地など、さまざまな要素を加味して価格が決定します。要素により価格が変動するとはいえ、相場よりも大幅に高くなるというのは、普通の塗装業者であればあまりないと考えていいでしょう。

悪徳業者の飛び込み営業では、法外な価格を提示することがあります。また、破格の安さを提示しておきながら、工事中あるいは工事後に追加費用を請求してくる場合もあります。

特に工事中、手を付け始めた段階で追加費用を請求し、それに承諾しなければ工事を進めることができないと脅迫じみたことをおこなう悪質な業者が存在するので注意が必要です。

悪徳業者を見分けるコツ

それでは上記のような被害にあわないために、悪徳業者を見分けるコツを押さえておきましょう。

不安を煽ってくる

「このままだと雨漏りする」「ひどい状態」など大げさなトークで不安を煽るようなことをするのはよくある手口と考えてください。特に住んでいるとあまり気にしない、または見えずらい部分の劣化を伝えてくるようなことをするような業者には注意が必要です。

異常な値引き

本日中の契約で安くできる、どこよりも安い、と破格の安さを売りにした飛び込み営業は危険です。特に50万円以上の値引きをおこなう場合は注意するべきサインです。

  • もともと相場よりも高い見積もりを提示して、そこから値引きをおこなっているかもしれません。
  • いわゆる手抜き工事となる、必要な作業を削って安くしている、または安い材料を使用している場合があります。
  • 工事が始まってから、追加工事が発生し、費用を請求してくる可能性があります。

工事前の入金

通常は、工事が終わってからの支払いが一般的です。ところが悪徳業者の中には、工事が始まる前に工事代金を全額入金させる業者がおり、工事代金が入金されるとそのまま持ち逃げしてしまうような場合があるのです。連絡しようにも連絡先が分からない、所在地が分からないということもあり、非常に悪質なパターンです。

無料点検・即日点検

無料の点検は、一見すると無料で家の状態を見てもらえると思ってしまいますが、実は外壁の状態を見てもらうだけであれば見積もりを行う前にやってくれる業者は普通です。正しく事前見積をおこなうためには、実際に現場に赴いて状態を確認することで、より詳細な見積書を用意できるからです。つまり無料点検はお得でもなんでもなく当たり前のことといえるのです。また、飛び込み営業をしてきたその日の点検や契約を迫る場合も要注意です。考える時間やスキを与えない、利益重視の業者の可能性が高いからです。

モニター価格

これは外壁塗装に限らず、太陽光パネルなどでも多くみられる営業で、モニター価格を持ち出してアピールしてくるセールストークを、モニター商法と言います。モニター価格として安く提示することでお得に依頼できると持ちかけます。ところが実際には、決して安いわけではなく、とりあえず受注をとるためのトークと考えるべきです。

見積もりが曖昧

見積書の数値はしっかりと確認しましょう。通常であれば、外壁や屋根の塗る面積に合わせて金額を計算します。そのため、塗装をおこなう面積が見積書に記載されるでしょう。しかし、悪徳業者の場合は数値をごまかすために曖昧な「一式」という言葉を使いがちです。現場を見ずに判断している可能性があるので、一式と書かれている場合はその詳細の説明を求めることをおすすめします。

実は塗装工事は、一般のひとには相場がわかりにくいという実情があります。外壁塗装においては、塗料代や塗装工事の人件費の他、足場の設置、解体費用や、業者によって異なる諸経費なども含まれるため、相場がはっきりと決まっていません。工事や塗料に定価の設定がなく、外壁の面積や劣化具合によって、塗布する量や補修内容も変わってくるため、他の建物を塗装した場合と比較することができません。そこにつけこむのが悪徳業者なのです。

外壁塗装の飛び込み営業での注意点

即決しない

飛び込み営業の勢いに負けて、その場で点検依頼や工事契約はしないようにしましょう。冷静に考えることなく契約すると、後々後悔する可能性があります。また悪質な業者は、契約してすぐに工事を始めキャンセルできないようにしてくる場合もあります。工事が始まってしまうとキャンセルしても費用請求をされてしまうこともあるので気をつけましょう。

名刺をもらう

飛び込み営業が来たら、まず名刺をもらうことを忘れずに。悪徳業者は、名刺を渡さなかったり、名乗らないという特徴があります。「名刺をください」といったときに「持っていない」とごまかす業者は危険です。そして名刺をもらったら、インターネットで、会社の所在地、実績、または実在する会社であるのかを調べることをおすすめします。

工事に関して最低限の知識を持つ

特別な専門的な知識というわけではなく、一般的にインターネットなどで調べることができる程度の知識を持っておくことは重要です。工事費用の相場や業者の検索など、できることは多くあります。また自宅の状況を把握しておくことも大切です。工事の打ち合わせもスムーズになり必要な工事の有無を判断することもできます。

相見積もり

業者が決まっていないのなら、相見積もりを取ることをお勧めします。いくつかの見積もりを提示してもらうことで、ご自宅の修理金額の相場を把握できるからです。いくつかの見積もりを提示してもらうことで自宅の外壁塗装にかかる費用の平均を知ることができるのです。

まとめ

外壁塗装は必要な工事を適切な価格で工事してもらうことが大切です。はじめから適正価格で細かい見積もりを提示してくれる業者を選びましょう。適切な時期に、しっかりとした経験と知識、実績を有した業者に依頼をすることが外壁塗装を成功させるポイントといえます。