プロが解説!フローリングの張り替え費用っていくらかかるの?
フローリングは張り替えが必要?張り替え費用は?だいたいの相場を知っておきましょう。
フローリングの耐用年数
フローリングは法定耐用年数は定められていません。フローリングは丈夫な素材のため、水濡れや雨漏りなどがなく、状態が良ければ使い続けることができます。
張り替えの目安としては、使っていてキシミや沈み込み、痛みが目立ち始めたら張り替える場合が多いようです。それらの症状が出始めるのが一般的にだいたい15~20年程度経過した場合である、その時期が張り替えに適しているといわれています。
張り替え時期
フローリングの張り替えタイミングは、あくまでも傷や汚れの状態によって判断することができます。丈夫であるフローリングでも永遠というわけではないためある程度の時期で張り替えをおこなうといいでしょう。また床材の種類によって耐用年数に差があるため、それらを把握しておくと、張替の目安とすることができます。
床材の中でもっとも耐用年数が長いとされるのが無垢フローリングといわれるものです。一枚の木をそのままスライスしてできたフローリング材で(中には継ぎ足しているものもあります)天然の木独特のぬくもりなどを感じられ、経年劣化による味も楽しむことができる素材です。自然オイルなどの浸透性塗料仕上げであれば、傷や汚れがついてもサンドペーパーで削れば修復可能なため、30年以上という長きにわたって使い続けることができます。
一方、複合フローリングは何枚もの木材を接着剤で重ねて作られたフローリング材のことを指します。傷がつきにくく汚れにくい、そして安価であることが特徴としてあげられます。表面の傷や汚れを修復することが難しく、合板をつなぎ合わせる接着剤の寿命が関係して、無垢フローリングよりも頻繁に交換が必要とされています。
傷やどうしても落ちない汚れが目立つ
無垢フローリングであれば表面の傷や汚れは削って補修できますが、複合フローリングの場合、本体を張り替えない限り修復することは難しくなります。ちょっとした凹みや汚れであれば問題ないものの、ささくれ立った傷や床材の耐久性に影響のある汚れを放置すると、ケガやトラブルの原因になってしまいます。傷や汚れの程度が気になる場合にはフローリングの張り替えを検討することをおすすめします。
日焼けや色褪せが目立つ
傷や汚れがついていなかったとしても、日当たりのいい部屋だと経年によって床の色が日焼けしたり色褪せたりしていきます。これは経年劣化の一種ですので、張り替えの目安となります。状況が悪化すると、表面が毛羽立ったり、板が浮いてきたり、剥がれてくるといった症状がみられます。日焼けや色褪せが目立つと感じる場合には様子をチェックして張り替えを検討しましょう。
床鳴りや軋みを感じる
歩いたときに軋み音がする場合は、フローリングの張り替え時期となります。さまざまな影響により床板が反ったり縮んで隙間が開いたりしていることが原因となっているからです。フローリングだけでなく床を支える構造部が劣化している可能性もあるため、専門業者に床下を点検してもらうなどして、正しく対処することをおすすめします。
フローリングの張り替え費用にかかる要素
フローリングの張り替えにかかる費用にはさまざまな要素が関係してきます。
床材
どのような床材に張り替えるのかによって費用が変わってきます。
- フローリング
- クッションフロア
- フロアタイル
帖数、または床面積
部屋の延べ床面積や広さによって、作業面積が変わるため費用に差がでます。広ければ広いほどかかる費用は高くなります。
工法
工事の種類によって費用はちがいます。
新規張り(張り替え工法)
もともとの床材をすべてはがし、新しい床材を張り直す工法が新規張りです。和室から洋室にリノベーションしたいときなど、ほかの床材からフローリングに変えたいときに採用されるものです。
上張り
重ね張り工法、レイヤー工法ともいわれる上張りは、もともとの床材の上から新しい床材を張りつける工法です。新規張りと比較した場合、短期間の工期で終えることができます、もともとの床材や下地が劣化していないケースに、適した工法となっています。
フローリングの張り替え費用
上記の条件をふまえた上で、フローリングの場合の張り替え費用がどの程度になるのかをみていきます。フローリングを張り替える場合、無垢フローリングを使った費用相場は、一般的に1畳あたり25,000円~45,000円といわれています。複合フローリングを使った費用相場は、1畳あたり15,000円~35,000万円ほどになります。
新規張りによる張り替え費用
6帖 | 155,000円~ |
7帖 | 170,000円~ |
8帖 | 200,000円~ |
上張り
6帖 | 80,000円~ |
7帖 | 100,000円~ |
8帖 | 130,000円~ |
また上記の材料費と張り替え費用以外にも、既存フローリングの撤去処分費用や下地補修費用(下地の補修が必要な場合)、家具移動費用などが加算される場合があります。
まとめ
フローリングは毎日生活していく中で少しずつ劣化していくものです。明確な耐用年数は定められていませんが、15年~20年、または著しく傷みがある場合などは張り替えのタイミングと考えておくといいでしょう。また水分はすぐに拭き取り、乾燥状態を保つこと、定期的なワックスがけなど、日々のお手入れをおこなうことで、キレイな状態を保つことができ、長く使用できるでしょう。